こんにちは、こんばんは、某人間より親しみを込めて。

今回は、映画スプリットのレビューです。
(原題:SPLIT)


引用:ナタリー

公開:2017年
監督:M・ナイト・シャマラン
出演:ジェームズ・マカヴォイ、アニヤ・テイラー=ジョイ

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あらすじ

高校生ケイシー(アニヤ・テイラー=ジョイ)は、クラスメイトに馴染まず、また、教師にも反抗的な態度が目立ち、皆から浮いていたが、クレアから情をかけられ、クラスメイトが全員参加しているクレアの誕生パーティーに招かれる。

そして、その帰り。
クレアの父はクレアと共にケイシーとマルセルを車で家まで送る、と3人を車に乗せるが、クレアの父は見ず知らずの男に襲撃され、そのまま3人も誘拐されてしまう。

その後、殺風景な部屋で目を覚ます彼女達だったが、3人は衝撃的な事実を知る。

なんと、自分たちを誘拐した犯人は、23もの人格を持っていたのだ。

果たして、彼らの目的は何なのか。
彼らが話す24番目の人格〈ビースト〉とは、一体何者なのか。
そして、3人は無事、その部屋から脱出出来るのか・・・。

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感想 ネタバレ有り

1750円。
(某人間ブログの採点方法に関してはこちらの記事に参照)

本作は「シックスセンス」「ヴィジット」を手掛けたM・ナイト・シャマランの最新作です。

映画史上最多であろうと思われる「23もの人格」
〈ビースト〉と呼ばれる超危険な人格を持つ男と彼らに監禁された3人の女子高生の攻防を描いた本作。

まず、日本の広告がまたやらかしてます。

そのプロットだけでも十分関心を惹かれるものであるのに
今回も「どんでん返しがあるよ!」と大々的に宣伝しておりました。

ないし!!!

日本の広告は「シャマラン=どんでん返し」という誰も得しない先入観をどうして植え付けたがるのでしょうか。

確かに本作にはサプライズ的な演出、展開はありますが、どんでん返しではありません。

にも関わらずそんな宣伝の仕方をしてしまうと、
どんでん返しを期待して、本作を鑑賞した人も、
また、どんでん返しはないのにどんでん返しがある、と宣伝され、「微妙などんでん返しやなぁ」と落胆されてしまうシャマランも可哀想。

もはや、悪習です、悪習。
いやでも宣伝会社のやり取りが目に浮かびます。

「なになにシャマランの最新作だって?
え!?動物園に監禁されてたの!!?
え!?『アンブレイカブル』と繋がってるの!!?
よし!!『どんでん返し』で売っていこう!!!」

はぁ・・・。

『アンブレイカブル』のダンが登場

早速、ネタバレしますが、本作は同監督の『アンブレイカブル』という作品と同じ世界の物語であることが、ラストで明かされます。

「アンブレイカブル」とい作品は、主人公が「不死身」で「犯罪者を感知する」能力を持つことを次第に自覚していくヒーロー誕生物語です。

某人間的にはイマイチ好きになれなかった作品でした。
地味な作品に感じてしまったんです。

なぜかというとマーベル作品のせいですね。

今流行っているマーベル作品と比べると、
主人公の能力は地味、敵も生身の犯罪者達で地味なんです。

まあ、それらの作品とはジャンルも違い、同列に語る作品ではないんですが・・・。

で、本作、スプリット。

言うなれば、「アンブレイカブル」がヒーロー誕生物語とすると
本作は、ヴィラン誕生物語。

ケビンという23の人格を持つ男の中に生まれつつある
〈ビースト〉という凶暴で、壁は登るわ、銃弾は貫通しないわ、という最凶の人格が生まれる物語です。

ただ、本作に関しては、面白かった。

今後、予定されているダン vs ケビンの作品にも期待が出来ます。

本作では、23の人格の内、まだ10個程度の人格しか登場しておりませんので、その次回作では他の人格も見られるのではないでしょうか。

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多重人格の活かし方が巧い

うまく多重人格を生かしている作品でした。

複数の人格が順番に現れ、「どう凄いでしょ?」と言ったチープな作品ではなく、それぞれの人格の思惑が上手く絡み合っています。

気弱な主人格・ケビンを守る為に〈ビースト〉の力を利用しようとする「デニス」「パトリシア」。

元々23の人格達のリーダーであったが、「『照明』を盗む力」を持つ者により、表舞台から引き降ろされた「バリー」。

自らに「『照明』を盗む」力があると気付き、もう皆から馬鹿にされたくないとデニス達に力を貸す9歳の『ヘドウィグ』。

そして、苦痛から立ち上がった者を強き者と評し、そうでない者に圧倒的嫌悪感を示す人格「ビースト」。

※照明を盗む力・・・各人格達は輪を作るように椅子に座っており、その真ん中を照らす照明に照らされることで、人格として表に出現する。
そして、その照明を盗むことで、自分の望み通りの人格を表舞台に出す力。


23の人格 vs 女子高生、だけでなく、
人格 vs  人格のやり取りもしっかり作り込まれていました。

また、それぞれの人格の作り込みも素晴らしく、
女子高生3人を誘拐する冒頭のシーンで、
車にデニスが乗り込んできた時に
すぐに3人を襲わず、車内に散らかるゴミを静かにハンカチで取り除いていく姿は、その人格の性格が分かるだけではなく、
異質な空気感も漂わせ、「この映画は面白いはずだ」と引き込まれました。

また、演出面も素晴らしく、
普段、皆がいる輪の中にはおらず、ケビンのトラウマにより現れた「車両基地」にいる〈ビースト〉が、初めて表舞台に現れたのが電車の中だったり、
「動物園という場所がビーストという人格を生んだ」という台詞など、物語を膨らませる緻密な演出が各所で見受けられました。

本作は「23の人格」という気をてらったテーマだけに頼らず、
更にそこを深掘りし、また、緻密な演出力でより厚く構成された素晴らしい作品です。

アニヤ・テイラー=ジョイって誰?

また、本作を語る上で役者は欠かせないでしょう。

本作は、基本的に個室で物語が展開されていきます。
こう言った脚本は退屈し易いイメージがあります。

某人間的に、密室で展開される映画で退屈しなかった映画でパッと思い浮かぶのは「SAW1」くらい。
(そんなことない!!○○も面白いから!!という意見、お待ちしております)

そして、本作でそのデメリットを上手にカバーしたのは、言うまでもなく役者達。

まずは、23の人格を持つケビンを演じたジェームズ・マカヴォイ。

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「ウォンテッド」や「X-MEN」シリーズあたりが代表作でしょうか。

今までは特に演技力が高い、と感じたことがありませんでしたが、本作で印象が変わりました。

多くの人格をこなす上で、表情の使い方が巧みです。

女性らしさ、子供らしさ、はたまた、男らしさをしっかりと区別して演じ、仕草だけでなく目元、口元、肩の力の入れ方、佇まい。
全てに意識を張り、且つ自然に演じていたと思います。

演じ分けが上手すぎて、説明もなく人格が入れ替わっても、
「あ、○○の人格だな」と判別出来ました。

しかも、多重人格ものでありがちな「スンッ」と意識が切れて、はい、次の人格です、ではなく、顔を上げたまま流れるように人格が変わっていっているのにも関わらずです。

そして、本当に語りたかったのは、この人。

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アニヤ・テイラー=ジョイ!!!

本作で初めて認知した女優なのですが、
それもその筈、映像作品の初出演が2015年で、
出演作品も本作を含めて6作とまだまだこれからの女優です。

某人間、予告編を見ている段階では、
「魚顔だなぁ」「癖のある顔だなぁ」程度の認識だったのですが、
今は、かなり綺麗な女優だな、と感じます。

色白で、輪郭はシャープで、目も大きい。
「スター・ウォーズ フォーズの覚醒」でレイを演じるデイジー・リドリーに少し雰囲気が似ている気がします。

演技に関しては本作だけでは判断しかねる部分がありますが、本作では彼女がいるだけで画が持っていたなぁ、と感じます。

まとめ

あたりはずれのあるシャマラン作品の中では大当たり。

シャマランらしい突飛なテーマ、細かい描写、脚本が好印象です。

ただ、後半は少し盛り上がりに欠ける印象。

まぁ、超人 vs 女子高生だと仕方ないかなと思います。
「過剰に盛り上がらない」と言うのもシャマランらしさな気もしますし。

さて、「ヴィジット」、そして、本作と個人的には当たりが続いたので、シャマラン次回作は「要注意」でしょうか(かなり失礼・・・)

最後までご覧いただき有難う御座いました。
では。

気軽に鑑賞出来て、お薦めです。
スプリット (字幕版)
ジェームズ・マカヴォイ
2017-09-22


保存版にはこちらをどうぞ。
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