こんにちは、こんばんは、某人間より親しみを込めて。

今回は嘘喰い 第522話の感想です。

ーー前回まではーー

屋形越えの最中にも関わらず、
周期的に襲い掛かる記憶喪失
見舞われた、切間創一。

しかし、彼はそれすら見越し、
もし自分がそうなった時のために
事前に夜行を利用した対処法を用意していた。

そして、臨死、記憶喪失を乗り越えた創一は、
友であり、好敵手であるハルとして、
嘘喰いの前に立ちはだかる。

そして、ここに9回戦の幕が切って落とされる。

ネタバレ警報発令します。

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ストーリー ネタバレあり

第522話 確信

刻は開始から変わらず、
その歩みを続けている。

しかし、ここに来て、
変化したこともある。

とても大きな違い・・・。

ハンカチ落とし。
行うこと自体は何も変わっていない。

だが、やることは同じでも
その意味合いが同じとは限らない。

ただ行うジャンケンと懸かるものが・・・
100円、1万円、100万円とでは、
懸かってるモノにより
"同じ"用に行うことは出来ないだろう。

〈次にハンカチを発見できなければ、
彼(斑目貘)の物語は幕を閉じる〉

〈脳死時間が5分を超えてしまうのだ〉

〈つまり、蘇生可能か?失敗か?〉

〈と・・・これまでのように期待と悪夢、
どちらかに身を委ねることも無い〉

〈蘇生はもう・・・無いのだ〉

夜行は思考を続ける。

〈単純明快〉

〈"生"か"死"か〉

別室で聞き届ける立会人達も考える。

〈ただ振り向き、そこにハンカチがあるかないか〉と花。

能輪は、これからこのゲームが、
〈待った無しの失敗厳禁の本番〉へと様相を変貌させると考える。

そして、間紙は〈最初から本番よ、
矛盾しとる・・・だが、まさしくここからは〉と
勝負が孕む矛盾に惑い、
梟はここからのハンカチ落としを〈本番の本番〉と表す。

〈"C側"のすべき事は、変わらず2つだけ〉
〈"勝負C"or"1分C"〉

ハンカチを握りながら、創一は、そう考える。

そして、9回戦表が開始する数秒前。

夜行もこの戦況に考えを巡らす。

〈嘘喰いは今、脆弱な足場に立っている〉
〈周囲は見通せず、漆黒の闇・・・〉
〈その場に留まれば、間も無く崩れ落ちる〉
〈奈落へと吸い込まれるだろう〉
〈勝つには動かねば(勝負Cせねば)
少しでも長く留まれるところへ!!〉

そして、貘も同じように考えていた。

〈俺は"賭け"に出ねばならない〉
〈そうしなければ負ける〉
〈安全策を用いた蓄積の耐久戦では、
俺は勝ち目がない・・・〉
〈"出なければ負ける"〉
〈それが分かっているお前は、俺の自爆を狙うだろう〉
〈俺はそれを掻い潜らねばならない〉

夜行はより具体的にこれからの
ハンカチ落としを分析する。

〈嘘喰いの選択肢は2つ
〈そして、得られる結果は3通り

"勝負C"を行なった場合に待つのは、
C失敗による臨死5分オーバーによる死、
もしくは、C成功。

そして、"安全策C"による、
C成功。

〈"C成功"が大前提〉
〈何よりも優先される絶対条件〉

9回戦表。
"C側"斑目貘
"D側"切間創一

〈故に"勝負C"に踏み切るのは、まさしく〉

ギャンブル・・・

そして、8時57分の時報がオベリスクに響く。

・・・が、時報が鳴って、すぐに
夜行は目を見開く。

創一が、時報と同時に
ハンカチを落としたのだ。


〈かっ・・・開始と同時に落とした!!?〉
〈何と・・・嘘喰いの自爆を早々に捨てた!?〉
〈お屋形様の狙いは、臨死薬の蓄積!!〉

しかし、創一の即落としに
最も驚愕していたのは、他でもなく、
切間創一、彼自身だった。

〈お・・・落とした!!〉
〈自爆を待たず、"即落とし"を〉
〈何故、私は落とした・・・〉

そして、創一の周囲を暗闇となり、
気付くとそこは、月明りが照らす夜空の下。

〈私は分かっている・・・〉
〈そう・・・彼は1分前まで振り向かない〉
〈不思議とそんな気がした〉
〈まるで、最初からそれを知っていたかのように・・・〉

そして、夜行もいつまでも驚き、
おののいているわけではない。

〈ここで振り向けば、"短時間C"!!〉
〈狼煙、反撃の狼煙を上げられるかもしれない!!〉

振り向けるか!?
斑目貘!!
振り向けるか、嘘喰い!!


そして、時報が10秒経過を告げる。

別室では、即Cを行わない貘のことを
間紙が考察する。

「当然よの」
「これまでが試しだった・・・とまでは言わんが、
竹刀のチャンバラだからこそ、大技・神業を繰り出せた」
「だが今は、生身で触れれば、肌に埋まる抜き身」
「同じようで全く別物よ」
「嘘喰いは今、後方に刃を突き立てられとるに等しい」
「振り向く」
「その時が全ての終わりでもあるのだ」

「でも・・・でも、それでも」

力なくこぼす梶。
間紙はその振り絞られた言葉に続ける。

「そうよ」
「それでも、振り向かねば勝てん」

幾つもの太い鎖に拘束されながら、
幾本もの刃を突きつけられ、
顔をしかめる貘。

「それも何度もだ」
「勝つにはそれしかない」
「勝ちたければ、絡みつく鎖をねじ切るしか・・・」

そして、その鎖は徐々に解けてゆく。

夜行は心で叫ぶ。

〈振り向けば、道は開ける!!〉

夜空の下に立つ創一は、
静かに思考する。

〈振り向かない・・・絶対に〉
〈私はどうしてここまで確信している?〉
〈この夜空が静寂だった事を知っているかのように
ただ私の中にある〉
〈私はどうしたのだ・・・〉
〈根拠なく確信し、確信しているにも関わらず・・・〉

〈どうして・・・〉

伸びる一本の鎖が、
ぷつりと断ち切れる。

そして、貘の背を見つめながら、
創一は思い続ける。

〈この背に「まだ振り向くな!!」と懇願しているのだ〉
〈渾身の願いを込め・・・
胸を高鳴らせているのだ〉
〈心が沸き立つ・・・そうか・・・〉
〈そうか、初めてだよ〉
〈これか・・・〉
〈これが・・・ギャンブルか〉

冷や汗を流しながら、
静かに、ただ静かに、
創一はその舞台に辿り着いた・・・。

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感想

今週はやけにページ数が少なく感じましたが、
先々週と変わらず、同じ18P。

また、言ってしまえば、物語も大きく進展せず、
来週以降へのジャンプ台のような話でした。

しかし、よくよく貘に感情移入してみれば、
命の懸かった勝負で、
絶対に、1度でも失敗出来ない状況にある、というのは、
人間であれば、誰しもに
最大級の焦燥と重圧がのしかかる状況であり、
嘘喰いも例外ではありません。

その緊迫感を読者にもしっかりと
伝えるための迫先生の英断が、
今週のストーリーからは見て取れました。

話が進まなくても画に迫力があり、
これまで培ってきた数多くの個性的なキャラクター達が、
物語を盛り上げてくれるので、
つまらなくは感じませんでした。

また、ハルの心を取り戻し、
この勝負の外側にいられなくなった
お屋形様にとっても今週は大きな回で、
かつてラロがそうであったように
お屋形様もギャンブルの世界へ引き摺り込まれてしまいました。

ゲームの・・・ではなく、ギャンブルの世界に。

しかし、以前、梟が能輪を
牽制した時に話したように
そこにはギャンブラーにしか理解出来ない"理"があります。

果たして、お屋形様が、ただ勝ち負けではない、
鼓動が高鳴り、血が湧き踊る
ギャンブルの世界へ踏み込んだことは、功を奏すのか。

そして、嘘喰いは、
少ない蓄積で振り向けるのか。
はたまた、最大蓄積を許してしまうのか。

我々の予想がつかない怒涛の展開を
楽しみにしております!!!

では。

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